TraveLWithDog vol08
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14Summer 2017photo_Hiroyuki Omori原材料のすべてがヒューマングレード。食の安全性にこだわるペット先進国ドイツの世界観を日本のペットたちへ。中村貴徳 愛犬家にとってペットフードへの関心が高まり、商品のトレンドが移り変わっていることは私も感じていますが、ご自身で製品を開発して販売まで行うとなると、とても大変な道のりかと思います。どのようなきっかけで事業を始められたのですか?中村憲広 私自身が愛犬家の一人であり、安心・安全なペットフードを食べさせたいというのが原点です。様々なリサーチを重ねる中で、ペット先進国であるドイツについて、ドッグオーナーたちがペットに対する深い愛情をもっていることを知り、ドイツのペットフードに焦点をあてました。中村貴徳 ドイツという広い国の中で、生産拠点はどのように決めていかれたのでしょうか?中村憲広 ドイツの食品に対する基準の厳しさに加え「基準をクリアした食材を集められる」「安定的に製造ができる」この2点をクリアした300年以上の歴史をもつペットフードメーカーに出会うことができました。このメーカーとの共同開発によって生まれたのが「プレイアーデン」です。中村貴徳 300年以上前の日本と比較してみると、ドイツでは既に動物のための食の製造拠点があったということは本当に驚きですね。その歴史と技術の深さは凄いものなのでしょうね。ペットオーナーにとって、ドイツの食に対する基準はとても興味深いことではないでしょうか?中村憲広 プレイアーデンのウェットフードは100%オーガニックの「BIO(ビオ)」認定を受けたものです。オーガニックの基準はあまり知られていませんが、ドイツでは肥料や土壌にも厳しい基準が求められており、その基準が100%にならないとオーガニック食品として認められないものです。それはペットフードにおいても同じ基準が求められています。日本では残念ながら基準そのものがなく、オーガニック素材の割合は様々なものが多いのが現状です。中村貴徳 健康に対する意識が高まっている中、オーガニックに関しての知識が曖昧なのかもしれません。そして「BIO」という言葉は、初めて聞く方が多いと思います。中村憲広 「BIO」には規格があり、例えば牛の放牧の方法も1ヘクタールに14頭まで、また人間が牛に接する時間なども決められています。100%オーガニック「BIO」は5%の農家でしか行われていません。もちろん、食するのは人間が優先されていますから、ペットフードにこの規格の食品を使用できるというのは、希少価値の高いものになります。中村貴徳 日本でも食の安全に関して考えた場合、厳しい側面がありますが、「BIO」の規格は格別なものですね。中村憲広 さらにオーガニックに対する考え方は一歩も二歩も進んでおり、未来のために土壌汚染を残さない、汚染された土壌で食物を作らないというのが根底にあって、それは犬に対しても同じように捉えています。そのため、今、注目を集めるペットフードブランド「プレイアーデン」代表・中村憲広氏にドイツのペットフード事情、そして自身が展開するブランドについて、ペットオーナー代表としてトラベル・ウィズ・ドッグ(TWD)中村貴徳がお話をうかがった。中村 憲広(プレイアーデン 代表)× 中村 貴徳(トラベル・ウィズ・ドッグ 代表)

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